進化古生物学研究室

神谷 隆宏
教授 Kamiya Takahiro

ミジンコ調べてたら40年もたっちまった...
研究テーマミジンコの進化学
研究分野古生物学, 進化学

 

研究紹介

殻を持つミジンコ(貝形虫)は, 5億年前から化石でも見つかるし, 現在も地球の水域に数万種が生息しています。これらは絶滅と進化を繰り返して現在の姿になりました。当方の用いるミジンコは「化石からも現生種からも詳しい進化の道筋」が推定できる貴重な生物です。その進化の道筋の上で, どんな地球環境の変化や他の生物との競争が起きたのかを探っています。いわば従来の大雑把な生物進化のストーリーに「time, place, occasion」を与えようという研究をしています。

研究対象

メッセージ

ミジンコを40年も研究してきて, 何か役に立つことがわかったか?…残念, 我々の生活が物質的に豊かになるような成果はありません。しかし, 生物(生命)が常にたくましく新しい県境に適応していく姿, 一旦絶滅しかかっても新しい種を生み出して世界中に進出していく姿には勇気をもらいます。長い歴史の中を生き延びてきた1つの生物(ミジンコ)を深く知ることから, ヒトが地球生態系の中で生きていく指針が見えてきます。こんな研究があってもいいんじゃないか!